何度か回数を重ねるごとに、これは既に自分自身のためになくてはならない「重要なイベント」の一つになっています。
今日は、そこで知合った少年のお話をします。
コウタロウクン8歳。 少し風変わりな精神障害を持っています。
身体能力は問題なし。学力はむしろ秀でているのですが、現実とは異なる世界へ入ってしまいがちなのです。例えば、虫と話していると、度を越してその世界へ入りこんでしまう。月や星や草花や木と本気でおしゃべりをしてしまう。 それから、何かを「してはいけない」と言われると、そのことを意識するあまり尚更「いけない」ことにのめり込んでやってしまう。私達にも経験のある、”見てはいけないと言われると、どうしても見たくなる心理”が通常より強く作用しているらしいのです。 この障害の厄介な点は、よほど詳しく説明されないと、周りの人には「障害を持っている」ことがわからないということです。
その結果、学校でもからかわれたり、いじめの対象になったりするそうです。よそのクラスの教師まで心無い言葉で揶揄したりするらしい。(悪気はないのでしょうが) そんな日は学校から戻るとまっすぐ自分の部屋へ行き、ベッドにもぐりこんでずうっとゲームをしているらしいです。そして発熱。39度位まで上がり一週間も下らない。もちろん学校も休む。 でも、大好きな「乗馬会がある」日を目標に熱が下ってくるようなのです。前回は、当日の朝はまだ37.6度あった熱が(それでもどうしても参加したいとお母さんに食い下がった)、終わる頃には平熱に戻っていました。恐るべし、馬のヒーリングの力です。
”ちゃま”という名前のポニーが特にお気に入りで、自分が乗る番ではない時には、他の人を乗せているちゃまの周りを跳ね回って写メ撮ったりしています。 そんな様子をにこにこしながら見ていたコウタロウクンのお母さんがぽつりと言いました。
「去年の夏はほんとに辛かったです。」
コウタロウクンは学校でイジメにあっていたらしい。
ある日お母さんに言ったそうです。
「僕は毎日が辛くて、もうこれ以上生きていけないよ。」
「仏様にタスケテもらうしかない。」
そしてコウタロウクンは出家しました。8歳にして得度したのです。
家が禅宗のお寺なので、座禅をくみにきては、晴れ晴れした表情で帰る人たちを、それまで時折目にしていたらしいのです。それにしても、子供から「辛くてこれ以上生きられない」と打明けられたお母さんの心情を思うと胸が詰る思いがします。
8歳の少年を「出家したい」「それしか生きる道はない」と思わせた、今の世の中は・・・・・・。情けない。周りの大人たちの一人として悲しいです。
コウタロウクンはきっといいお坊さんになるでしょう。真に人を救ってあげられるでしょう。
自分が辛い思いをたくさんしてきているので、他人の心の痛みに寄添いその辛さを乗越える方法を説いてあげられると思うのです。
馬に乗る人、スチューデントと、それを支えるボランティア。
どちらがどちらを支えているのやら。
一番エライのは馬たちか・・・
お手伝いをした10倍も心にずしんと来る経験が帰ってきます。

